紅茶のカフェインを寝る前に摂取すると体に悪い?
2014年2月14日
1.夜寝る前に紅茶を飲むと体に悪い?
読者の「かずりんちゃん」さんからご質問を頂戴いたしました。ありがとうございます。今回はそのお答えを掲載させていただきます。紅茶とカフェインについては、気になさっている方も多いことでしょう。この回答が少しでも参考になりますと幸いです。【ご質問】----------------------------------------------
紅茶もカフェインが多いと聞いたことがあります。やはり夜寝る前はやめたほうがいいのでしょうか?珈琲のようにノンカフェインやカフェインレスの紅茶もありますか?リラックスするのにいい飲み方も知りたいです。
2.紅茶のカフェイン量はコーヒーより少ない
カフェインといいますと、真っ先にコーヒーを思い浮かべますが、お聞きのとおり、紅茶にも多くカフェインが含まれます。よく、コーヒーと紅茶、カフェインが多いのはどちらかということが話題に上りますね。これは、例えばコーヒー豆100gと紅茶の葉100gで比較すると、紅茶の方が多くなるのですが、カップ1杯に換算しますと、逆にコーヒーの方が多くなります。カップ1杯に使用する豆の量が10gほどなのに対して、紅茶は3gほどで、大きな違いがあることなどが理由です。
他にカフェインが含まれる食品は、緑茶、ココアやチョコレート、栄養ドリンクなどがありますので、私たちは意識せずとも日常的にカフェインを摂取していることになります。
3.カフェインの効果とは?
カフェインには、中枢神経を刺激することによる興奮作用、腎臓などへの働きかけによる利尿作用、胃酸の分泌を促すことによる消化・吸収を高める働きなどが知られています。
食後のデザートと一緒にコーヒーや紅茶が供されるのは、味わいの面はもちろん、消化・吸収の助けになるからでもあり、また、朝の目覚めや夜の眠気覚ましに飲まれるのは、興奮作用を期待してのこと。また、運動前に摂取すると、体脂肪を燃焼させやすくする働きがあるとされるので、有用に取り入れることは、体にとって良いことでもあります。
4.紅茶は寝る何時間前まで飲んで良いの?
ただ、どんなものでもそうですが、過剰摂取はよくありません。カフェインは体内に摂り入れられるとすぐに吸収されはじめ、30分~1時間ほどでピークを迎えたあと、数時間かけて分解されていきます。分解・排泄にかかる時間は人それぞれで、データも様々あるため断言はできませんが、3時間ほどの人もいれば、12時間以上かかる人もいるようで、いずれにしても、思いのほか体内に長く留まっていることが分かります。
このため、不眠傾向の方や寝付きの悪い方が寝る直前に摂取してしまうと、睡眠の質に影響を与えることは容易に想像できます。
誰でも絶対にやめるべきとまでは言えませんが、付き合い方を誤って、睡眠不足から生活の質を落としてしまっては残念なこと。紅茶と上手に付き合って、いいリフレッシュを・・・。最後のご質問が、まさにそのヒントになると思います。
5.カフェイン抜きの紅茶を美味しく飲む方法
紅茶にも、カフェインを抜いたものがあります。コーヒーと同じように、“デカフェ” “ノンカフェイン” “カフェインレス”といった名称で呼ばれています。
カフェイン自体、味の面では紅茶に心地よい苦みを与えるものなので、なくてはならない成分の一つですが、健康上問題があったり、妊娠・授乳中の方、寝る前の一杯を楽しみたい方向けに人工的にカフェインを抜いた紅茶が存在します。
本来あるものを抜いているので、通常の紅茶と比べますと味わいが劣ってしまう場合も多いのですが、フレーバーをまとわせて飲みやすくしてあるものもあります。
また、リラックスできる飲み方としましては、ノンカフェイン紅茶に、安眠を誘うカモミールや気持ちを落ち着けるレモンバームといったハーブをまぜて抽出するのもいいものです。
眠る前にあまり難しいことをしてしまうと、カフェインがなくても寝付きが悪くなるかもしれませんのでほどほどに。自分だけの一杯を楽しむ心のゆとりが、さらなる安眠へといざなってくれるといいですね。
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