いつもは「名古屋人が知らない新名古屋飯」を紹介している私ですが、今回は少し趣向を変えて「名古屋人が名古屋飯だと認識していない名古屋飯」について紹介したいと思います。

紹介するのは「海老おろし」。

名古屋のうどん・蕎麦屋さんに行けば当たり前のようにメニューに存在しますが、実はこれも名古屋飯の一つなんです。


海老おろし　というのは、主に出汁を注いだうどんや蕎麦・きしめん等の上にエビの天ぷらと大根おろしが乗った、冷たい麺料理。

いわゆる「ころ(冷たい麺料理の意)」と呼ばれる事は少なく、一般的には海老おろし　という言葉そのものに「冷たい」というニュアンスも含まれているようです。(温メニューとして食べられるお店もあります。)

熱い名古屋の夏を乗り切るにはピッタリな、サッパリ系の名古屋飯・・なのです。

とはいえ既に「海老おろし」を食べた事がある方も多い事でしょう。なので今回は、「海老おろしから派生した○○おろし」をご紹介します。


まず初めに紹介するのは、「かつおろしそば」。その名の通り、あっさり冷たいお蕎麦の上に、サクサクのトンカツが乗っています。

普段味噌やソースで味わう方が多い「トンカツ」ですが、お出汁にもよく合うので交互に食べると、口に運ぶ度に幸せが訪れます。

お肉が食べたい気がする・・けど、さっぱり食べたい・・そんなわがままな気持ちにも応えてくれる美味しさのカツおろし、オススメです。


次に紹介するのは大橋庵の「穴子天おろし」。

こちらも名前の通りなのですが、お皿からはみ出すほどの大きさの穴子天が豪快に乗った、繊細な味わいも兼ね備えたお蕎麦です。

決して大味ではない ふわふわ柔らかな身質の穴子に纏われたサクサクの衣が、キリッとした蕎麦に出会う瞬間をうまく取り持っていて、食べ終わった後に充実感を感じる、でもサッパリしたお蕎麦です。

どちらも個性的で見た目のボリューム感こそありますが、これからもっと暑くなる名古屋の夏にピッタリなサッパリ系名古屋飯です。

気になる方は、是非食べに行ってみてくださいね～



手打ち蕎麦処 伊とう
　名古屋市中村区大門町１３

互楽亭
　愛知県名古屋市中区大須2-17-12

大橋庵
　愛知県名古屋市中村区名駅南３丁目３