最近よく「政治的なメッセージはやめてほしい」という声を聞いたりするのですが、今回のこのコラムは全く政治的じゃないです。単なる事実の羅列です。
上の画像もパレスチナの国旗だということで紹介しているだけです。

僕個人は虐殺に反対する署名をしたり、ガザで活動する「国境なき医師団」に寄付したりしてますが、今回はそれとは関係のないことを書いていきます。

引用した文献やHPのリンクはコラムの最後にまとめます。

上記画像は「いらすとや」のイラスト素材集の「アジアの国旗」の中にある「パレスチナ国旗」のイラストです。

「いらすとや」とは、Wikipediaから以下引用しますと、
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『いらすとやは、イラストレーター・みふねたかしの無料イラストを提供するウェブサイト。＿＿』＿＿＿
（出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』）＿＿＿＿＿

この「いらすとや」のみふねたかしさんは日本の美術の歴史を変えたと思います。これは僕の個人的な見解ですが、間違いなく日本美術史に名を残すでしょう。僕以外にもそう思っている人は結構いると思います。
現在この「いらすとや」の絵を目にしたことがない人はいないんじゃないかと思うくらいです。街を歩いていても必ずどこかで目にします。
一人の人間が創作した絵をこれほど多くの人が目にする状況は、過去の日本だけでなく海外でも例がないのではないかと思います。

「いらすとや」みふねたかしさんについては美術館の学芸員や大学の美術研究者がそのうち論文を書くのではないかと思います。僕が知らないだけでもう既にあるかもしれせん。

「いらすとや」の素材集はめちゃくちゃ充実しているのでパレスチナ国旗があるのは当然だと思うかもしれません。

ただ、数年前に、デザインの資料用に購入して持っていた上記画像の本「こっきのずかん」にはパレスチナ国旗は掲載されていません。この本を批判する意図はないです。素材集とは意味が違います。
これは国連に加盟しているかどうかを基準に掲載をしているからです。
2014年発行、10年前の本です。本来なら他の国旗図鑑との比較が必要になってきますが、この基準方法で作成している本には掲載されていないでしょう。
ただ国連加盟国以外も掲載されているパターンがあります。

「こっきのずかん」からの引用になりますが、
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『●国連加盟国に、コソボ共和国、台湾、バチカン市国を加えた１９６国掲載しています。』＿＿

『●首都は、一般的に首都とされている都市を掲載しています。
P16のエルサレムは、国際的には首都と認められておりません。』＿＿
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（「こっきのずかん」から引用）＿＿＿＿＿


コソボ共和国は国連未加盟ですが日本政府が国家として承認してます。

コソボ共和国
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『＿＿国際連合（UN）には未加盟であるが、2016年7月時点で113の国連加盟国が国家として承認している。＿＿』
＿＿＿＿＿＿＿
（出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）」）＿＿＿＿


この「113の国連加盟国」の中に日本も含まれています。

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＿＿＿『1）日本は2008年3月18日、コソボを国家として承認し、2009年2月25日付で外交関係を開設。』__＿＿＿
（外務省HPより引用）
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国連未加盟でも日本政府が承認している国の国旗は掲載されているようです。

比較のために、この上記画像の「くもんの世界地図パズルの解説書&世界の国旗チェックブック」から以下引用しますと。

＿＿＿＿
『●国連加盟国と日本政府承認国を合わせた１９７国を掲載しています。』

『●掲載した国名、国旗の情報は2021年5月現在のものです。』
＿＿＿　（くもんの世界地図パズルの解説書&世界の国旗チェックブックより引用）

とあります。

コソボ共和国の国旗は「くもん」の方にも掲載されています。しかし、台湾の国旗は掲載されていません。
これは日本政府承認国を掲載するという基準が理由で逆に掲載されていないようです。

『＿＿＿＿台湾との関係は1972年の日中共同声明にあるとおりであり、非政府間の実務関係として維持されている。＿＿＿』（外務省HPより引用）

僕は「こっきのずかん」に台湾の国旗が掲載されているのは良いことだと思います。掲載基準に関しては独自の判断を採用しているようです。

上記画像は「いらすとや」の素材集にあるアジアの国旗のイラストの中にある「台湾の国旗」のイラストです。

ちなみに「くもんの世界地図パズル」にも前述した基準によりパレスチナ国旗は掲載されていません。

最近の動向をニュースなどから引用しますと、
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『＿＿国連総会は10日に緊急特別会合を開き、パレスチナの国連加盟を支持する決議案の採決を行い、日本やフランスなど143カ国の賛成多数で採択した__＿＿＿』
（2024年5月11日　「国連総会、パレスチナの国連加盟を支持する決議案を採択　安保理に加盟の再検討求める」BBC NEWS JAPAN より引用）

パレスチナの国連加盟に日本も賛成しております。

__『＿＿英ＢＢＣ放送などによると、少なくとも１４０カ国がパレスチナを国家承認しているが、米国をはじめＧ７は未承認。パレスチナは３カ国の決定を悲願の独立国家樹立や国連正式加盟への追い風にしたい考えだ。＿＿＿』___
（中日新聞　「パレスチナを国家承認へ　欧州３国、イスラエル反発」2024年5月22日 22時19分 (5月22日 22時22分更新)より引用）

単純に比較はできないのですが、
「コソボ共和国の113の国連加盟国が国家として承認」の１１３と比較しても１４０カ国は少ない数ではありません。
この辺の国旗を掲載する、しないの判断はどうなっているのかはよくわかりません。

「こっきのずかん」に掲載のない国旗が「くもん」の方には二つあります。
「くもん」の方にはニウエの国旗が掲載されています。「こっきのずかん」には載ってません、これは発行年が2014年だからだと思います。

ニウエ
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『日本は2015年5月15日、ニウエを国家として承認（在ニュージーランド大使館が管轄している）。同年8月、外交関係開設。』＿＿＿（外務省HPより引用）
＿＿＿

ということで「こっきのずかん」にニウエの国旗が載っていないのは2015年より前の発行だからでしょう。

もう一つ「くもん」の方に掲載されていて「こっきのずかん」に載ってない国があります。クック諸島です。

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『日本は、2011年3月25日、クック諸島を国家として承認（在ニュージーランド大使館が管轄している）。』（外務省HPより引用）
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というわけで、こちらは2014年より前ですが「こっきのずかん」には掲載されていません。
これは『在ニュージーランド大使館が管轄している』ということが理由なのかもしれませんが、これはあくまでも推測です。

ちなみにバチカン市国に関しては特殊な国なので言及しませんでした。

「エルサレムは、国際的には首都と認められておりません。」と注釈を入れて「首都エルサレム」と表記するということについても、書こうと思って書けませんした。

国旗図鑑に掲載されているかどうかを政治的とみるか、そうじゃないとみるのか。
このコラムも冒頭に政治的ではないと書きましたが、読む人によっては政治的とみるでしょう。

「罪なき人を殺すのをやめろ」と言う事が政治的であると否定されるのであれば僕はどうすれば良いのかはわかりません。

いまの僕の知識と書く能力では書けるのはここまでです。